ギター部
【ギター部】坂戸市音楽ダンスコミュニティフェスタに出場しました
昨日のリハーサルを無事に終え、本日は本番です。
普段と同じように8時半に合宿棟に集合し、基礎練習や通しの演奏などで最終確認をします。10時過ぎの集合時間に間に合うためには、練習を9時過ぎには終えている必要がありますので、意外と時間的余裕はありません。
さて、予定通り練習を終え、予定通り会場まで向かい、予定していた通りに舞台袖で準備をします。先日お伝えした通り、思ったより演奏時間がぎちぎちになってしまったので、少しでも短縮できる要素は事前に準備をしておきます。ありがたいことに、使う舞台袖も出演団体ごとに上手(かみて)と下手(しもて)が連続しないよう分けていただいていますので、前の団体が発表している間に広々と使って準備をします。
……おや、準備をしようと思ったら、前の前の団体の坂西吹奏楽部さんの楽器ケースが並んでいる?
そう、「前の団体」とは連続しないように組まれていますが、準備時間が「前の前の団体」の発表と重なることを見逃していました。幸い、先日のリハーサルの際に坂西吹奏楽部の顧問の先生が知り合いだったことが判明したので、断りを入れてこの後の搬出の邪魔にならない位置にギターケースを置かせてもらいました。
坂西さんの演奏が終わり、いよいよ本格的に準備をします。リハーサルで、「どのギターがどこに置いてあるかが一目瞭然になるようにしよう」と決めたので、楽器の種類ごとに置き場を分け、楽器に付けられている呼び名を紙に印刷して置きました。ちなみに楽器に付けられている名前も歴代のノリで付けられた統一感のないよくわからない名前なので、定期演奏会までに一律で改名しようと思います。椅子や足台も、列ごとに台数を数えて事前に準備しておきました。
いざ本番です。前日に練習を投げ打って動きの確認をした甲斐があって、セッティングや入れ替えの動きはスムーズでした。
演奏も、ミスはあったり走ったりしましたが、悪くはなかったでしょう。今回は全体のバランスを考えて、クラシック→おしゃれなポップス→激しいポップスの流れを意識して曲目を組みました。(演奏時間は少しオーバーしてしまったので、後ろの団体さんにご迷惑をおかけしてしまい申し訳なかったです。)
【曲目】
①バレエ音楽「三角帽子」より/M.de.ファリャ
②春泥棒/n-buna(ヨルシカ)
③ワタリドリ/川上洋平([Alexandros] )
選考会が終わった後も少し忙しくはなりましたが、やっぱり練習の成果を聞いていただけるのは励みになります。部員の保護者の方も多数来場していただいたようで、普段あまり見せることのできない、お子様が活躍している様子をお届けできていい機会でした。ご招待・準備・運営をしていただいた坂戸市役所の皆様、ありがとうございました!
【ギター部】リハーサル
明日2/9(日)に、坂戸市文化会館で「坂戸市音楽ダンスコミュニティフェスタ」が行われます。本日はそのリハーサルを行いました。
坂戸市が主催するこのイベント。秋にお声がけいただき、どのような舞台にするかをこれまで磨いてきました。
演奏する曲は、総文祭出場を決めた「三角帽子」を中心に、残りはポップス曲を2曲の、計3曲と決めました。1月末から校内でインフルエンザが猛威を振るい、人が集まらず練習もままならない中でしたが、演奏自体はまあ最低限の及第点までは持ってくることができました。
しかしここで別の問題が。
我々がいただいた演奏枠は25分間。この25分間には「準備」「演奏」「演奏の間の座席移動」「片付け」が含まれます。単純に演奏時間を足し算してみると、「三角帽子」が8分、ポップスが4分と5分なので、純粋な演奏が17分。残りの8分で「ステージ準備」「曲間の楽器持ち替えと座席移動」×2、「ステージ撤収」をしなければなりません。ちなみに、坂高ギター部では他校のギター部や吹奏楽部と異なり、一人が3年間同じ種類のギターやパートだけを担当するのではなく、曲ごとに担当するギターを換えるため、曲ごとに移動と持ち替えをする必要があります。
……あれ、これかなり時間厳しいですね。統率された動きで全員が最適解の行動をしてギリギリ間に合うかどうかくらいです。それに気付いたのが前々日くらいでした。
ということで、本日は貴重なステージ練習ができるチャンスでしたが、2時間のリハーサル時間のうち1時間半はギターを弾かずに動きの確認でした。みんなでアイディアを出し合い、色々なパターンを試し、改善を加えながら、何とかギリギリ時間内に収まりそうな動きと役割分担を決めることができました。
私は運動部出身ですが、文化部の顧問をしてみて思うのは、「最も大事なのは演奏だけど、最も大変なのは運営と準備」ということです。この大変さを経験しておくと、規模の大小にかかわらず一つのイベントをスムーズに進行することの奇跡的なバランスと緻密な計算に感動できるようになりますね(そっちに意識が向いてしまい、純粋にイベント自体を楽しむことができなくなるとも言えます)。
いずれにせよ、演奏の妨げになる憂いも(一応)解消できたので、明日は純粋に音楽をお届けする喜びに集中したいと思います!ご来場お待ちしております!
【ギター部】独奏会
秋に実施するはずが諸々の事情で延期していた独奏会を無事に行えました。
ギター部では合奏に用いているクラシックギターですが、本来は独奏楽器です。クラシックギターは「小さなオーケストラ」と呼ばれることもあるように、弾き語りのための伴奏を搔き鳴らすのでも、パートに分かれて合奏をするのでもなく、6本の弦を駆使してメロディ、伴奏、和音、装飾音、ベース音などを一人で奏でるのがクラシックギターの元来の演奏スタイルです。(この呼び名もベートーヴェンが言った説もあるようですが、どうも出典は曖昧なようです。真偽のほどは定かではありませんが、言葉自体が広まっているのはそれなりに納得感があるからなのでしょう。)
坂高ギター部では、部員に色々なことにチャレンジしてほしいという思いから、合奏だけではなく独奏も活動の一環に取り入れています。例年でしたら夏のコンクールと文化祭が終わり、少し活用に余裕ができる秋に行っていましたが、今年度は冬の選考会に向けてスケジュールを前倒ししたこともあって秋の余裕が消し飛んでしまったため、なんだかんだでこのタイミングになってしまいました。
さて、部内独奏会の流れですが、人数の都合上、予選と決勝に分けて行いました。
まずはいつも通り集合し、60分程度個人練習の時間を取ります。秋にやるより気温が低いので手もかじかんでしまいそうですが、幸いこの時季にしては気温も穏やかで、いい独奏日和となりました。
最後の個人練習スタイルはまちまちで、合宿棟で友人と相互チェックをする者もいれば、静かな教室に移って集中を高める者も。
個人練習の時間が終わったら、いよいよ予選開始です。事前にくじで決めた5~6人のグループに分かれ、互いに演奏し合い、全員の演奏が終わったら相互投票でグループ代表(決勝進出者)を1人か2人決めます。
代表が決まったら合宿棟に再集合し、いよいよ決勝です。今年は一年生で決勝に上がる部員が3人もいました。昨年の1人から大幅増です。今年は、マイクとアコースティック用プリアンプ兼エフェクターとギターアンプで、簡易的にですが音響を整え、少しでもいい演奏に聞こえるようにしてみました。
全員の演奏が終わり、演奏者以外の部員で投票をします。各部員は2票を、私は5票を好みの演奏者に割り振ります。
結果は、「ブエノスアイレスの夏」(A.ピアソラ)を演奏した指揮者のS君が最多投票で優勝しました。「指揮だけじゃなくギターも上手に弾きます!」と語った事前の意気込みを有言実行しました。
その後、せっかくなので私もエキシビションで演奏をさせてもらい、表彰式です。優勝者のS君には私のお気に入りのガラス製爪やすりをプレゼントしました。
終了後は、ミスの悔しさから友人同士でリベンジマッチをする者もいれば、決勝進出者限定の音響を試しに味わう者も。いずれにせよ、全員肩の荷が一つ下りた感じです。ただの部内演奏会なのに選考会本番より達成感と喪失感があります。
以下にそれぞれの演奏動画を載せますが、独奏は聞くのと弾くのでは大違い。ノーミスどころか、まともに一曲弾き切る、いやむしろちゃんと「音楽」にすることですらかなりの高難度です。経験者の方はわかっていただけると思いますが、本番の緊張感は恐ろしいもので、普段絶対にしないようなミスをするし、目をつぶってでも弾けていた部分の運指が頭から抜け落ちるんです(かく言う私の演奏もボロボロでした)。
決して高いレベルの演奏ではありませんが、よろしければ部員の努力の成果をお聞きください。
【ギター部】練習再開&鑑賞会
選考会まで根詰めて頑張ったので数日間練習をオフにしていましたが、本日から練習を再開しました。次は5月に行われる定期演奏会に向けて走り始めます。
定期演奏会までに弾けるようにならなければいけない曲は学年合奏やグループ合奏など色々ありますが、ここから練習の中心になるのは通称「サンバ」こと、「Sound River」です。「Sound River」は作曲家の藤掛廣幸氏が坂高ギター部のために作曲してくださった曲で、近隣を流れる越辺川をモチーフにしていると言われております。代々坂高ギター部で、それこそ川の流れのように脈々と受け継がれてきた伝統曲です。
2年生は昨年の経験を思い出す作業を、1年生はパートを決めたり譜読みとしたりする作業をしました。
また、延期に延期を重ねていた部内独奏会も今週末の土曜日に行います。コンクール直前ほどは慌ただしくないですが、それなりにやることが溢れているため、時間の使い方が大切になってきます。
練習終わりでは、空き教室に移動し、見事総文祭出場を勝ち取った選考会当日の映像を全員で鑑賞しました。自分たちの演奏ながら、やっぱりいいですね。
動画はYouTubeにアップロードしましたが、高評価の数が本日の時点で25件。部員数は44人。指揮者に至っては複数アカウントで3件の高評価を押したとのこと。……どうやら部員としての責務を果たしていない者がいるようですね。
記事をご覧の皆様も、(チャンネル登録はいらないので)高評価をお待ちしております!
【ギター部】選考会/パショネート賞獲得/総文祭出場権獲得!!!!!
本日行われた第49回総文祭代表選考会でパショネート賞を獲得し、見事次年度行われる
香川総文(全国大会)の出場推薦をいただきました!!!!!
当日の様子を時系列順に追っていきます。いつにも増して長文になっていますので、気合を入れてお読みください。演奏動画のYouTubeリンクも挿入してありますので、よろしければそちらだけでもお聞きください(高評価をお忘れなく!!)。
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<集合>
私自身が朝早いのが苦手なことと、早く集合しすぎて何もしない時間が嫌いなこともあり、朝の集合はいつも通りギリギリに設定します。間に合えば何でも構いません。みんなしっかり集合時間前に集まりました。昨年同様、会場横の公園に集まっていましたが、昨年みたいに遊具で遊ぶ鋼の心を持つものはいないようです。
<リハーサル・待機>
開会式を終え、リハーサルに向かいます。今回の出演順は午前の4番目と結構早めなので、他校の演奏を聞かずに自分たちの出番を迎えます。
リハーサルは25分間割り当てられており、比較的余裕があります。当日迷うことがないように事前に決めておいた順番で時間を使います。いつも通りの基礎練から始め、音量の大小を確認し、通して演奏をし、速弾きフレーズやリタルダンドなどのニュアンス、最後の締めの一音など要点を個別に確認します。何となくみんなソワソワしていて危なさを感じたので、合奏前に私からの指示で「15秒間の瞑想」をしました。15秒ですら意外と長く感じましたが、それだけ時間の感覚が凝縮されていた証です。
合奏自体はいつも通りの演奏ができていました。本番で下手に色気を出して「いつもよりいい演奏をしてやろう」と気負うのはかなり危険です。特に他者と息を合わせる合奏において、「いつもよりいい演奏」は他者にとって「いつもと異なる演奏」になりかねません。「練習は本番のように、本番は練習のように」。ありきたりな言葉ですが、言葉の自然淘汰を乗り越えて広く語り継がれる教訓には、それだけの説得力があります。
リハを終えて舞台袖に向かいます。ここで初めて他校の演奏が耳に入ります。前の演奏は川越高校古典ギター部さん。男子校かつ県内上位進学校という特性が表れた、力強さと賢さが兼ね備わる演奏です。他校なので演奏や練習の方針は知りませんが、いつも「カワタカらしい音だなぁ」と感じます。
<演奏>
さて、坂高ギター部の出番です。私はみんなにエールを送ったあと、客席に戻ってカメラを回しながら演奏を聞きます。記事の文量が増えてしまいますが、せっかくなので録画と共に振り返っていこうと思います。
00:10 リズムよいコードストロークから始まります。ここは1音目だけfでその後はpに下げ、クレッシェンドで再び上げていきます。ここの音量変化には気を遣いました。低音パートはピチカートというこもった音にする奏法を使っていますが、埋もれず目立ちすぎずに聞こえます。なお、ソプラニーノギターを担当するソリストが、この1音目で人差し指の爪を破損し、深爪状態になってしまったらしいです。そんな状態でもその後しっかり弾き切りました(彼のソロは普段もっと高い精度です)。
00:40 ここではプライムギターのストロークにラスゲアードという奏法を使っています。わかりやすく言ってしまえば「ジャーン」ではなく「ジャラララーン」になるストロークです。
01:20 このあたりから高音パートを中心に速弾きの難しいフレーズが頻発します。正確に弾く・合わせて弾くだけではなく同時に強弱も変化するので大変です。私には弾けません。
02:10 ソロパートです。ソロに合わせてこれもピチカートで低音がリズムを取ります。02:25の部分を揃えるのに苦労しましたが、本番でいい感じに仕上げたのはさすがです。
02:27 繰り返しますが、彼の人差し指の爪は破損しています。よく弾き切りました。
02:45 ここは楽譜に「重く」の指示があるので、特に揃える必要があります。リズム自体は軽快なので走ってしまわないようにする必要があります。
03:50 アッチェレランドで段々加速させていきます。最後のフレーズは、原曲のオーケストラ版とはひと味異なるリズムになっていますが、ラスゲアードを巧みに使ったギターならではの表現になっています。編曲の妙です。練習段階ではリズムを取るのに苦労しました。
04:06 一転、穏やかなパートです。アルトチェンバロの煌びやかな音がいいアクセントになっています。ここはリズムを上手く揺らしています。
04:50 テンポが速くなります。楽譜上ではそれほど速いテンポではないので、走らないように注意が必要です。ここで走ると後々自分たちを苦しめます。
05:24 綺麗な拍子でのリズムが取りにくい、慣れるまで苦労したパートです。テンポもそれまでとはガラッと変わります。
06:18 ここはリタルダンドがかかっています。音楽表現は、人間の自然な認知と合致することが多いので、テンポの下げ方も自然界の物理的な挙動と類似性を持たせます。指揮者の重そうな振りにも注目してみてください。
06:25 緊張が緩和され、解き放たれたようなメロディとリズムです。演奏していてもここで少しほっとします。
07:00 緩和された緊張が再び戻ってきます。先ほどより更に重たいリタルダンドがかかり、真の緩和を迎えます。あとは幸せな結末に一直線です。
07:30 以前は全く噛み合っておらず羽虫の飛ぶような不協和音にしか感じませんでしたが、速弾きと伴奏が上手く調和しています。ちょっと主旋律が走り気味で崩壊の危険性がありましたが、難しいフレーズなので当事者たちは指揮を注視する余裕がありません。指揮者は伴奏パートに指示を出し、全体を落ち着かせます。臨機応変な対応はさすがです。
07:56 音量バランス的にわかりにくいですが、ここでは一部奏者がタバレットという、スネアドラムのような音を出す奏法を使用しています。
08:07 最後の一音もしっかり揃えられました。
<計時・放送>
無事に演奏が終了し、昼休憩を挟んだあとも仕事があります。部活動のコンクールなので、運営も学生主体で行います。坂高ギター部に割り当てられたのは時間オーバーを計測する計時係と、曲紹介のアナウンスをする放送係でした。どちらも舞台袖で行うので、演奏直前の他校さんの様子を伺いながら仕事をします。舞台袖では他校の顧問の方から「坂高の演奏すごくよかったです」とのお言葉をいただくことができ、嬉しい限りです。余談ですが、部員生徒関係なく音楽が好きな人の集まりですので、みんな他校の演奏を聞きながらリズムに乗ったり指揮を振ったりせずにはいられません。4人くらい指揮を振っていました。
<結果発表>
全団体の演奏が終わり、結果発表です。まずは演奏順ごとに3賞(パショネート賞、ハーモニー賞、カンタービレ賞)が送られます。まずここで3賞のどれかに入らなければ、総文祭のチャンスはありません。坂高ギター部は、無事にパショネート賞をいただくことができました。
全団体の結果発表が終了したあと、埼玉県代表として香川総文に出る代表校の発表が行われます。部員一同、自然と手を強く握りしめ、祈ります。
「器楽部門で総文祭に推薦されるのは、……出演順4番、坂戸高校ギター部です。」
嬉しいような、信じられないような、ホッとしたような複雑な感情が入り乱れ、部員一同顔を見合わせます。
代表として指揮者が推薦状を受け取ります。指揮者という役割があったとはいえ、同級生や後輩に妥協を許さない演奏指示を出すことへの逡巡もあったことでしょう。報われて本当によかったです。
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ということで、以上のような流れで無事に一日が終わりました。現2年生は5月の定期演奏会ではなく7月末の総文祭まで引退が延びます。文武両道。引退が延びたことが言い訳にならないよう、今の内から受験勉強も視野に入れておきたいところです。
ここまで全力疾走で駆け抜けてきたので、明日からは数日間の練習オフ期間にしようと思います。みんな、本当にお疲れさまでした!
応援してくださった皆様、部員を支えてくださったご家族や友人の方々、本当にありがとうございました!!