2023年1月の記事一覧
【ギター部】坂高ギター部伝統のあの曲の練習が始まりました
坂高ギター部には代々積み上げてきたものがあります。練習方法や役割分担、そしてSoundRiverです。
SoundRiver(サウンドリバー)とは、作曲家の藤掛廣幸さんが坂戸高校ギター部のために書き下ろしてくれた合奏曲です。ちなみに坂高ギター部では通称「サンバ」と呼びます。新しく着任した顧問が「ブラジル??踊るの???」となるのが定番だとかそうじゃないとか。
パート構成もアルトギター2パート、プライムギター4パート、アルトチェンバロ、バスギター、コントラバスギター、ギタロン、ウッドベース、パーカッション3種類(ティンパニー、タンバリン、シンバル)と、全部で14パートにも渡る、かなり本格的なギターオーケストラ曲です。スコアも縦にずらっと並んでいます。
この曲は坂戸高校の近くを流れる越辺川を描いた曲であり、流域や季節、時間帯によって多様な変化を見せる越辺川の表情を繊細なフレーズや雄大なフレーズなど、多様な演奏表現を用いて表しています。越辺川(おっぺがわ)は地元住民以外は読めないことでも有名ですね。「越生の辺りを流れる川」という説やアイヌ語由来等、語源に関しては諸説あるようです。
2年生は昨年も弾いているため復習からスタートし、1年生は2年生の助言をもとに一から譜読みを始めます。今年の1年生はコンクールや選考会での舞台経験も積んでいますし、技術も熱意もたっぷりありますし、何より部員数がとても多いので迫力のある演奏になるだろうと期待が持てます。5月の定演に向けて今から楽しみです。
サンバと並行して後期ポップス曲の選曲も終わり、春に向けてまた充実した忙しさが戻ってきそうです。
※コロナ禍以前は定期演奏会でOBも含めての合奏を行っていたようですが、残念ながら次年度の定期演奏会も現役部員のみでの演奏とさせていただきます。ご了承ください。なお、次年度の定期演奏会は5月4日を予定しております。一般客の入場可否等に関しては検討中であり、正式に決まりましたら改めてお知らせをしたいと思います。
【ギター部】第47回全国高等学校総合文化祭(器楽・管弦楽専門部)埼玉県代表候補選考会
選考会本番です。この日のために今まで練習を重ねてきました。
ご存じない方に改めて説明をしておきますと、全国高等学校総合文化祭(通称「総文祭」)は「文化部のインターハイ」とも呼ばれる全国大会で、音楽から美術から写真、科学、百人一首まで、ありとあらゆる文化部が集う大会です。その中の「器楽・管弦楽部門」という部門がギター部の所属する分野ですが、雑な言い方をすれば「歌わない、吹かない、電気を使わない西洋楽器」、具体的にはギター・マンドリン、オーケストラが該当する分野です。
会場は今年もクレアこうのすです。オーケストラピットが出ているためステージはとても広いですね。
ギター部の出番は午後からであり、感染症対策のために午後から会場入りをします。そのため午前は学校で最後の練習です。私は顧問としての役割が会場で朝からあったため、学校は他の顧問の先生にお願いをして先に現地入りです。副顧問曰く、最後の練習は悪くなく、特に高音のアルトギターはチューニングに気を付けるようにと助言を与えたようです。
会場に到着したら、まずは楽器の搬入作業ですが、1年生が大量入部した(そしてありがたいことにそのほとんどが退部せずに継続している)坂高ギター部は総勢64人の参加で、今回参加する学校の中では一番の大所帯です。楽器置き場の部屋に運ぶだけでも長蛇の列になってしまいます。加えて会場では50脚までしか椅子が用意されていないため、超過分は自前で椅子も持っていかなければなりません。
搬入を終え、午後の開会式に参加したら自分たちの出番まで他校の演奏を鑑賞します。
……時間の都合上2校しか聞けませんでしたが、全体的に昨年よりレベルが上がっている気がします。コロナ禍が落ち着き通常の練習ができるようになったからでしょうか。賞がとれるか少し不安になってきました。
時間がきたので楽器を準備してリハーサル室に入ります。テキパキと椅子を準備し、基礎練習で指を温め、演奏の確認をします。少し演奏が硬くなっている部分もありましたが、音量はさすがのものです。
本番10分前になったので、舞台袖へ移動します。坂高は指揮も生徒がやるため、演奏が始まってしまっては私にできることは上手く弾けるよう祈るだけです。観客席に戻って、他の顧問や他校の生徒と一緒に演奏を聞きます。
演奏自体は、まずまずといったところでした。緊張で普段弾けているフレーズが覚束なくなったり、普段は安定しているテンポが乱れたりと決して完璧ではありませんでしたが、全体的には練習の成果を発揮した演奏を届けられたかなと思います。(写真撮影は禁止なので、画像はビデオ録画の切り抜きです。)
閉会式はないため、結果発表も生徒が解散した後に顧問の打ち合わせで伝えられます。まずはギターを再び演奏業者さんに引き渡し、学校へ送ります。
さて、気になる結果ですが、坂高ギター部は全体6番目、パショネート賞をいただくことができました!!器楽・管弦楽部門はそもそも学校数が少なく、いわゆる県大会からのスタートですが、県で6番目と考えればなかなか悪くはありませんね。
普段通りのベストな演奏ができていればもっと上の順位が取れたかもと思わずにはいられませんが、それでもこれまで頑張ってきた甲斐があったと思います。部員たちはよく頑張ってくれました。
演奏した「オペラ座の怪人」は5月に予定しています定期演奏会でも演奏する予定ですので、春になりましたらぜひ足をお運びください。応援ありがとうございました。
【ギター部】OBの先輩が来てくれました。
坂高ギター部OBでクラシックギタリストの厚地翔太さんが指導に来てくれました。
自分たちではある程度煮詰まった(つもりの)演奏も、新たな視点からの助言をもらうことで更に進化できます。今回は特に指揮と曲想・強弱を指導していただきました。
顧問の私は指揮者経験がなく、独学で身につけた教科書通りの基本的な振り方しか指導できないため(そもそもクラシックギターも専門的に指導を受けたわけではないですが)、これまでに私が指揮者の生徒のクセを直しニュートラルな状態にして、それに味付けをしてもらうという工程を踏まえて「オペラ座の怪人」という料理を完成させようと思います。
演奏に新たな情報が付け加えられたためまだぎこちなく、昨日できていたことが少しできなくなった面もありますが、曲想と振り方は段違いに良くなりました。成長のためにはスクラップアンドビルド。これがしっかり身につき、ホール練習で身につけた縦の音の揃いと興味につけた曲想が合わされば、かなりいい演奏ができると思います。我々だけでは気付けなかった伸びしろに気付かせてもらい感謝です。
演奏の完成形がはっきりと見えてきたため、あとはその精度を如何に上げるかです。本番が楽しみです。
【ギター部】本番直前のホール練習
あけましておめでとうございます。本年も坂高ギター部をどうぞよろしくお願いいたします。
さて、選考会まで一週間となりました。演奏の制度も段々と上がってきて、エビングハウスの提唱した学習曲線的には高原期(停滞期)を迎えるような局面です。
本日は本番の広いホールという環境での演奏に慣れるために、坂戸市市民文化会館へ赴きホール練習をしました。夏のコンクールのホール練習以来です。
まずは学校に集合、楽器運送のトラックにギターなどを積み込み、移動します。会場に到着したら分担して椅子などのセッティングを行います。人数も多く、みんな積極的に動いてくれるため順調に準備も進められました。
基礎合奏などで指先を温め、練習スタートです。まずは演奏に先立って、ステマネ監修のもと入退場や礼などの練習をしました。一年生ステマネも次年度に向けて指示を出していきます。
その後はいよいよ本格的に楽曲の練習に入ります。坂高ギター部は部員主体で動く伝統があるため、基本的に普段顧問はあまり口出しをしない(もしくは指揮者に「みんなにこうやらせなさい」という指示を出し、あくまで指揮者→演奏者の指揮系統を守らせる)ように心がけていますが、この日は午前中にたっぷり時間をもらい、みっちり細かいところまで集中的にやりました。今年の曲は「オペラ座の怪人」ですが、この人数であの有名なフレーズを演奏するとそれだけで迫力満点です。その迫力を出すためにはフレーズの頭が全パートできっちり揃っている必要があるため、特に縦の音を揃えるように、そしてそのために指揮者は振りで指示を出すこと、演奏者はブレスと呼ばれる体の動きで周りと息を合わせることを徹底させました。午前の練習だけでみんなヘロヘロです。
お昼休憩を挟み、午後は指示を指揮者に委ねました。更に細かいところの精度を上げていきます。普段は一日練習を行っていないため、集中した状態での6時間は心身ともに消耗していきます。本当は16時半まで練習をしようと考えていましたが、15時50分くらいの時点で演奏の完成度が想定していた質に達していたこと、みんなの指と集中力が限界を迎えていたこともあり、「通し演奏をして、顧問が納得する演奏ができたらその時点で練習終了」にすることにしました。
結果は、一発でOK、むしろ今日の演奏で一番いい演奏が最後にできました。最初のフレーズが始まった時点で「これは一回で帰れるな」と確信が持てるくらいの集中を見せてくれました。
停滞期を迎えるかと思っていましたが、今日一日で良い成長をしてくれました。坂高ギター部は伝統的に最後の追い込みで伸びるらしいので、まだまだ進化の余地があると期待しましょう。